オーダースーツ専門店 テーラーサクライ

コラム index

テーラーサクライトップ > コラム > ブレザーとジャケット

コラム

ブレザーとジャケット

「ブレザーとジャケットはどう違うのか?」BlazerButton.jpg

「ブレザーは紺でなければいけないのか?」

お客様からこのようなご質問をよくいただきます。

広い意味での「ジャケット」は、単純に「上着」を意味しています。 そのため、スーツの上着だけを指してジャケットと呼ぶこともありますし、オフタイム向けのカジュアルな上着もジャケットです。

カシミアジャケット、コットンジャケット、ツイードジャケットなど、用いられる生地素材と組み合わせて呼ばれることもしばしばあり、そうすることでそのジャケットの特徴を端的に示しています。

時代時代で流行もあり、数多くの様々なデザインのジャケットが世に出ているわけですが、古くから親しまれ、いまだに人気を博すある一種のジャケット。 そして特別な呼び名を与えられ、多くの人がその名を知るジャケット、それが「ブレザー」です。

ブレザーの起源にはいくつかの説があります。

1837年、英国の軍艦ブレザー号の乗組み員が紺のサージ服地のダブルのジャケットを着て
当時のビクトリア女王の観閲に臨みます。
のちに他の軍艦でも採用されるようになり広まったもの、これがダブルのブレザーの起源と いわれます。

これが本当に起源かどうかはよくわかりませんが、19世紀頃のダブルのジャケットはVゾーンが狭く、現代の感覚からするとコートにも見えるようなデザインですね。スーツも3ピース(ベスト付きのスーツ)が基本の時代なので、シャツ部分が見えるようなVゾーンを深く取ったデザインはありえなかったのでしょう。

 

Blazer1897.jpgそしてシングルのブレザーの起源。

こちらの方が一般的に知られていますが、1877年のイギリスのオックスフォード大学とケンブリッジ大学のボート対抗戦にて、ケンブリッジ大学の選手が着用した揃いのジャケットの鮮やかな赤の色合いが炎のようで「blaze」と呼ばれたことからというもの。

元々ブレザーとは制服的な色合いが濃く、グループ内の全員が着用する揃いのジャケットを意味しているようです。日本でも中高生が制服で着用するようなブレザーをイメージするとわかりやすいですね。紺に限定されているわけではなく、チェック柄のものやストライプのものなど様々なものがあります。ここでいうブレザーは、あくまで「グループ内の人々が揃いで着用するジャケット」という定義です。

歴史的に見るとブレザーにはこのような側面があるわけですが、ブレザーの中でも「オンでもオフでも使える紺のブレザー」というような謳い文句で、ネイビーブレザーが近年再びクローズアップされています。

紺色のブレザーは1920年代からアメリカでポピュラーとなり、カジュアルな場面から、セミフォーマルな場面まで用途が広いことから人気を得、一般的になったといわれます。アイビールックが流行した60年代から日本でも認知度が上がり、さらに80年代後半にはダブルのネイビーブレザーが大流行しました。

近年は、クールビズの影響からかスーツではなくジャケットとパンツのコーディネートを求められることが多くなり、最もスタンダードなジャケットとしてブレザーが再び人気を得ているように思います。まさにカジュアルな場面から、セミフォーマルな場面まで幅広く使えるジャケット。それがブレザーです。

  NavyBlazer.jpg