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natural born elegance - Lanificio F.lli Cerruti


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「natural born elegance」 これがチェルッティのブランドコンセプト。高級生地メーカーが林立するイタリア北部のビエラにおいても、1881年の創業という歴史は古い方から数えた方が早いくらい。

ただし、古くからあるメーカーゆえ方向性はクラシックなのかというとそうでもなく、毎シーズン発表される各メーカーの新しい柄やクオリティを見ると、チェルッティだけは少し違う方向を向いているなという感覚を常々感じていました。

あくまでスーツの生地ですので、やはり紺やグレーなどのダーク色が中心となり、他のメーカーと比較して極端に奇抜な色柄を提案してくるわけではありません。とすると、「少し違う方向」とはどこなのか。

チェルッティの現社長は、Nino Cerruti氏。1950年代から生地メーカー、チェルッティの指揮をとりながらデザイナーとしての活動を始め、パリで活躍。ブランドとしてもCerrutiは大躍進を遂げました。(当時はセルッティと呼ばれていました)

NinoCerrutiDesign.jpg当然ながら自社の生地を使い、服のデザインを行い、数々の大作映画の衣装も担当。今でこそ、同じイタリアでゼニアやロロ・ピアーナが自社の生地を使った製品を自社で販売、成功を収め、ブランド力を高めていますが、そのさきがけであったのがチェルッティだったのです。

そういった経験からか、チェルッティは「服」に仕上がった時にどう見えるかということを常に意識しています。この意識が他とは違う「少し違う方向」を向いているのです。

1980年代から当店でもチェルッティの生地を扱うことは多々ありましたが、チェルッティ自らが企画したバンチコレクションは近年やっと日本でも展開されるようになり、やっとその「少し違う方向」がはっきりと見えてきました。

とてもクラシックな柄のはずの杉綾がメタリックな光沢を放っていたり、見る角度を変えないと浮き出てこないストライプ、うっすらとしか見えないストライプを何種も打つことで生地全体の色味を変化させる。生地の組織レベルでいえば、経糸(縦糸)緯糸(横糸)の打ち方による表面感の変化など。そういった一見普通に見えながらも何かが違う生地を、毎シーズン様々な組み合わせで打ち出してくるのです。

Cerruti_Bunch_09-10AW.jpgさらにこれらの生地バンチに収録されている生地は、少量生産のためすぐに品切れとなり、次のシーズンにはほとんどの柄が刷新されてしまいます。常に新鮮さを失わないよう、新しいコレクションを発表し続けるというスタンスは、元のデザイナーとしてのポリシーからくるものでしょうか。

本社も本腰を入れて、チェルティの生地を多くの方に知って欲しいとプロモーションを活発化させています。マネージングディレクターのSimone Guicciardini氏も来日。今回のフェアを企画する運びとなりました。

Cerruti_Simone.jpg是非、「少し違う方向」を向いたチェルッティの生地を実際に手にとってご覧下さい。
チェルティが意図している、服に仕上がった後に現れる「natural born elegance」。
自然でちょっとおしゃれなスーツに仕立てあがります。